シングリックス(帯状疱疹ワクチン)の副反応はどれくらい強い?医師がわかりやすく解説します

こんにちは、うま先生です。
今回は、帯状疱疹ワクチン「シングリックス(Shingrix)」の副反応について詳しくまとめます。

シングリックスは 発症予防効果90%以上 と非常に優れたワクチンですが、
「副反応が強い」とよく言われます。

実際どれくらい強いのか?
どんな症状がどのくらいの割合で起きるのか?
稀な副反応には何があるのか?

医学的データに基づいて、やさしく解説します。


■ シングリックスは“副反応が強いワクチン”なのは本当?

結論から言うと 本当です。
特に「痛み・発熱・筋肉痛」は他のワクチンと比べても強めです。

理由は、
AS01B アジュバントという非常に力の強い免疫刺激剤が使われているため。

これはワクチン効果を高めるためには必要な成分で、
その分、局所反応(痛み)や全身反応(倦怠感)が出やすくなります。


■ どんな副反応がどれくらい起きる?(臨床試験データ)

臨床試験(ZOE-50/ZOE-70)の結果から、
以下は 接種者全体のうち何%に起きたか を示した実データです。

● 局所反応(打った場所)

  • 痛み:78%
  • 赤み:38%
  • 腫れ:26%

特に痛みは “腕が上がらないほど” と感じる方もおり、
ワクチンの中でも強い部類です。


● 全身反応

  • 筋肉痛:45%
  • 疲労感:45%
  • 頭痛:38%
  • 悪寒:27%
  • 発熱:20%
  • 消化器症状:17%

50代は特に副反応が強く、
70代ではやや軽くなる傾向があります。


■ Grade 3(生活に支障が出るほど強い副反応)について

“痛すぎて、しんどくて、日常生活ができないレベル”
これを Grade 3 と呼びます。

シングリックスでは:

  • 痛みの Grade 3:4〜10%
  • 全身症状の Grade 3:2〜9%

「翌日は仕事を休んだほうがよいかも…」
と感じる人が一部存在します。


■ 稀な副反応はある?(重要)

以下は「非常に稀」かつ「因果関係は明確でない」ものです。

● ギラン・バレー症候群(GBS)

  • ごく稀に発症報告あり
  • 因果関係は確立せず
  • FDAは“注意喚起”レベルで記載

● アナフィラキシー

  • どのワクチンにもあり得る重度アレルギー
  • 発生率は非常に稀(数百万回に数件)

● 顔面神経麻痺(Bell麻痺)

  • 接種後に発症した報告はあるが
  • 接種者と非接種者での差は見られない
  • 因果関係は否定的

● まれな局所の強い腫脹

  • 感染と誤診されるほど腫れることがあるが、
    ほとんどは免疫反応で自然軽快

■ じゃあ結局、打ったほうがいいの?

帯状疱疹は一度かかると 長期間の神経痛が残ることもあり、
生活の質(QOL)を大きく損ないます。

その予防効果(90%以上)を考えると、
シングリックスは非常に価値の高いワクチン と言えます。

副反応は強めですが、ほとんどは1〜3日で改善します。


■ まとめ(医師としての結論)

  • 副反応はかなり強い(痛み・発熱・倦怠感)
  • ただし 危険な副反応は非常に稀
  • 重篤有害事象(SAE)は プラセボと同じレベル
  • 帯状疱疹の予防効果は圧倒的に高い
  • 患者さんには
    「翌日1日は余裕をみて接種するのがおすすめ」

シングリックスは「痛いけど、とにかく効くワクチン」。
副反応の特徴を知ったうえで接種することが大切です。

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