【医師が解説】インフルエンザを市販薬で乗り切る方法

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インフルエンザにかかると、高熱や関節の痛み、咳や鼻水などの症状に悩まされます。今回は、市販薬を使ってインフルエンザの症状を軽減する方法について解説します。


インフルエンザと風邪の違い

インフルエンザと風邪は似ていますが、いくつかの違いがあります。

風邪: 咳・鼻水・喉の痛みが主な症状。自然に治ることが多い。
インフルエンザ: 高熱・筋肉痛・関節痛が強く出る。感染力が強く、一定数が重症化する。

また、インフルエンザには 抗ウイルス薬 が存在するため、早めに医療機関を受診することも大切です。


インフルエンザの対症療法:市販薬の選び方

インフルエンザの治療は基本的に「症状を和らげる」ことが中心となります。以下のように症状ごとに適切な市販薬を選びましょう。

1. 発熱・痛み(頭痛・筋肉痛・関節痛)

アセトアミノフェン(例: タイレノール)

  • 発熱や頭痛、筋肉痛を和らげる。
  • 1回500~1000mgが適量。(ただし、市販薬の用量は最大で1回300mgとされている)
  • のどの痛みには効果が乏しいかも

ロキソニンS(非ステロイド性抗炎症薬: NSAIDs)

  • 頭痛・耳の痛み・関節の痛みに有効。
  • 腎障害・胃腸障害のリスクがあるため注意。

両方を同時に服用するのはNG!

  • 風邪の症状の場合は効果の上乗せはなく、副作用のリスクが増す。(痛み止めとして一緒に使うことはある)

2. 鼻水・鼻づまり

第二世代抗ヒスタミン薬(例: アレグラFX・クラリチンEX)

  • 鼻水を抑える。
  • 眠気の副作用が少なく、日中でも使いやすい。
  • 個人差があるため、相性を見極めるのが重要

3. 咳止め

メジコン(デキストロメトルファン)

  • 咳止めとしての効果は限定的だが、一定のエビデンスあり。
  • メジコンせき止めPro(30mg)なら医療用と同じ量。

過度な期待は禁物

  • 咳止めの有効性はそこまで高くないため、無理に使うより安静が大切。

4. 痰が絡むとき(去痰薬)

L-カルボシステイン・ブロムヘキシン(例: ストナ去痰カプセル)

  • 痰を出しやすくする。
  • 医療用と同じ用量で使用可能。

まとめ

インフルエンザの対症療法には、市販薬を上手に活用できます。

熱・痛み → アセトアミノフェン・ロキソニン
鼻水 → アレグラFX・クラリチンEX
咳 → メジコン Pro
痰 → ストナ去痰カプセル

ただし、抗ウイルス薬が必要な場合もあるため、高熱が続くときや症状が重い場合は医療機関を受診しましょう!

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